Hello!Project 2004 Winter

C'MON ダンスワールド 【追加公演】

24 Jan 2004 , 25 Jan 2004

At Yokohama Arena

 

 

【第6章 ホワイトアウト】

 

いよいよ本編が終わってしまった。

 

その刹那、なっちコールが巻き起こる。各所にポリスホイッスルを構えたヲタがおり、そのリズムが

コールの基本になる。

さらに、ネット上で数ヶ月も前から練りつづけられ、このほど統一方針が決定された作戦も、ここで

一気に実行に移された。

 

場内がいっせいに白いサイリウムで埋め尽くされる。

2階スタンドから見た光景は、息を呑む美しさであった。まさに「幻想的な光景」とはこのことを言うものだ。

そして、「なっちコール」もまさに「1万2千人総出のコール」である。

これまではどこか中途半端なムラがあったりしたが、今度は違う。全員がコールをやると、こんなにも響く

ものかと、真剣に思い、感動した。

 

5分ほどの後に、まこととあっちゃんがステージ上に現れる。正直、いらない演出だ。

何もないまま、いきなりなっち登場のほうがいいに決まっている。

どうにも冗長的な演出ばかりだ。

 

そして、いよいよその瞬間を迎える。

今までの流れで言えば、センターステージに登場することになっていたので、そちらを向いていたところ、

今回はメインステージから登場し、花道を歩くという演出になった。

 

ステージへのドアが開き、なっちが出てきた瞬間、既に泣いていた。

白いサイリウム大作戦への驚きとうれしさ、いよいよの瞬間を迎えたこと、6年余りの想いが去来したこと…

なっちの涙は、いずれにも向けられる。

 

なっちの姿を認めた瞬間、そして涙を見た瞬間。

コールはひときわ大きくなった。会場外にいる連中にも、絶対に聞こえていたはずだ。

 

50mほどの花道をゆっくりとした足取りで、踏みしめるように歩き、なっちは話し始めた。

 

「しろ〜い…ビックリした。デビューして室蘭から出てきた私がまさかこんな温かい

皆さんに囲まれた中に立てるなんて、とっても、とっても幸せです」

 

6年前、この地でデビューイベントを張ったときの来場者数は約3000人だったと言われている。

しかし、今日のこの日は、満員御礼の1万2000人に加え、入場できなかった者も相当数(一説によると

5000人とか)会場の周りにいたという。実効上約1万7000人のファンが卒業を見守りに横浜の地を

訪れたのである。

 

途中何度も涙で声を詰まらせながら、最後までがんばった。

 

「これからもソロとしての安倍なつみ、そして頑張り続けるモーニング娘。、

キラキラのハロー!プロジェクトを皆さん応援して下さい」

 

24 22歳の私

 

センターステージで歌うなっち。

1万2000人の大歓声の中、白の世界の中に、なっちの大事なソロデビュー曲が響く。

頭上からは、雪が舞う。

白はなっちの好きな色、ふるさと・室蘭の雪景色の色…。

幻想的な景色の元、なっちはソロという新しい道へ進むべく、涙を拭いながら歌いつづけた。

8月18日に東京・よみうりランドEASTで行われた発売記念イベントには、未曾有の1万人を集客し、

ファンとの交流をとても嬉しそうにしていた彼女も、いよいよ今日、長年所属していた愛しい愛しい

モーニング娘。を去り行く。 

 

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第2章
第3章
第4章
第5章
第6章
第7章
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