2001.-9.-9(日)13:00 よみうりランド オープンシアターEAST
私の行いがよっぽどよろしくなかったのか、岐阜のライブ中止劇に続き、このイベントも台風模様である。一昨年
の「LOVEマシーン」のイベント同様、屋外会場である「よみうりランドEAST」(川崎市多摩区菅仙谷4)での開催だ
から、雨は非常に厄介なのだ。
休みなのに早起きして自宅を出発。途中の乗り換えで久々に道を間違えてウロウロしたものの、午前9時10分には
ゴンドラの山頂ステイションに到着した。ゴンドラを降りて入口に出ると、娘。本隊のイベントに遜色ない大行列が見えた。
10時からの座席抽選まで、まだ時間があったにもかかわらず、この行列。あややのイベントは、回を重ねるごとに、
間違いなく盛大になっている。
待ち時間中、やはり雨が降ってきた。強くなったり、弱くなったりを繰り返していたものの、しばらくすると晴れ間が
のぞいたりする。何ともはっきりしない天気になった。晴れている時間は、雲も完全に晴れてしまって強い陽射しが降り
注いだ。雨は蒸発し、湿度も上がる。待ち時間はなかなか修羅場となった。
まだまだ続く行列を眺め見ると、イタイ人は割合少ないようであった。がしかし、実際には見てからでなければ判断は
できぬ。南青山3丁目の常連方にもそういう方が多々いらっしゃるから、私の理解も早い。
そんなこんなで、約1時間40分の行列の末、座席指定券をゲット。座席については抽選と聞いていたが、どんな抽選
なのかは分からなかった。見たところ、引換所に数人が座っており、参加者に指定券を渡していた。つまり、運は「どの兄
ちゃんを選ぶか」というところにあるらしい。インスピレーションに従い、手前から3人目の兄ちゃんの前に進み、チケットを
貰った。券面を確認すると「B―5列139番」とあった。やや後ろ加減である。とはいえ、正確な位置が分からない
ので、どうにも対策は立たない。一昨年は「ぴあホールマップ」を持参していたのだが、今回は油断したようだ。手持ちの
ザウルスで調べようとしたが、表示できず、あえなく断念。
指定券の引き換え後、イベントの開場までにも約1時間あったので、一昨年同様「サーキットギャング」というアトラク
ションに乗る。平たく言えばゴーカートの長距離版(2300m)である。それでも900円はやはり高いと思う。しかし、よみ
うりランド名物「絶叫系」が苦手な私が他に乗れるものもほとんどないので、仕方ないのである。前の車両が
時折立往生するので、だいぶゆっくり走ることになってしまったが、退屈しのぎにはちょうど良かった。乗り終えてもまだ
30分以上時間があった。
やることもないし、下手にアトラクションに乗るとそれだけ金がかかるので、早くも会場前まで移動しようと思う。
勝手知ったるルートで会場横を歩いていると、思いっきりリハーサルの様子が聞こえてきた。時間は11時30分過ぎで
ある。ギリギリまでやるのだろう。全くご苦労様である。こちらはメールやネットのチェックをしたりするうち、間もなく開場
時間になった。ゲート脇の出店でお茶を買おうとすると、250円もする。足元を見られているようで気分は良くないが、
仕方ない。
会場に入ると、私の席はBブロックの前から5列目、中央よりかなり下手よりの座席だった。隣には金髪の、私より
さらに巨漢がどっかと座っていた。座席運というのは、こういう部分までを含めて良し悪しという。この状況下を勘案
するなら、この座席は「悪し」に近いところだ。恐らく、隣の金髪氏も同じことを考えていたに違いない。お互い様である。
しかし、隣は何やらブツブツと独り言が多い。待ち時間中沈黙を通す私としては耳障りでないこともない。先程までの雨
はどこかに姿を隠し、薄日の差す天気になった。
正午現在、東京では29.2度まで気温が上がっていたらしい。ただ、東よりの風がやや強めに吹き、湿度が60%前後
だったことが幸いした。一昨年の「LOVEマシーン」のイベントの日は、雨上がりの後のカンカン照り、さらに気温34度
となったので、主催側が頻繁に参加者側の体調を気遣っていた。今日はその点条件が良い。ただ心配されるのは、
雨である。台風15号が大型のため、東京からはるか南海上にある雨雲の影響が懸念されているのである。しかし、
一日中雨・最悪の場合はイベント中止まで検討されていたイベントとしては、好天と言って差し支えない。
さて、そろそろ午後1時になる。場内のスピーカーからは絶えることなく「LOVE涙色」「○○−女子校生の主張−」が
流れ続けている。開演時刻が近づくにつれ、毎度のことながら緊張感が高まる。ステージ袖では、ミキサー卓の最終
調整をするスタッフが見えたりもしていた。
それより驚いたのは、取材陣の数である。少なくとも10社以上がテレビカメラやスチールカメラを持ち込み、
このイベントの取材をしていた。隣の金髪氏も盛んに独り言を発していた。頼むから黙っててくれと絶叫したく
なった(爆)。明日のスポーツ新聞は大変そうである。
午後1時09分。
定時より9分押して、BGMがカットされた。会場は早くも総立ちである。司会進行を与った男性がステージに姿を現し
いよいよイベント開始。主役を会場が呼ぶことになり、会場は一斉に「あややコール」の嵐(笑)。その野太いコールの中、
あやや登場。歓声が一段と大きくなったのは言うまでもない。簡単な自己紹介の後、いきなり曲に入った。
<M.1> ドッキドキ!LOVEメール
この曲がリリースされたのは、今をさかのぼること5か月前。なのに、すでに懐かしい曲となってしまった。4月・6月・
9月とハイペースにリリースしていれば、こうなるのも無理はない。観客側は合いの手も微妙にズレたり抜けたりして
いて、格好がよろしくない(爆)。この曲は、オリコンの初登場週チャート10位を記録した。一般的な無名の新人歌手と
しては、破格の記録と騒がれた。
この曲のイベントには、私も顔を出せた。5月6日の横浜・ランドマークプラザであったが、あの時は一般の買い物客
まで混ざって、なかなか混然とした雰囲気だったと思い出す。
あややはと言うと、デビューの当時から持ち合わせていた高音域の透明さと、いい意味で耳に残る声を聴かせてくれた。
<MC>
「夏休み中の出来事・プレイバック」的な内容となった。夏と言えば、7月の「三人祭」にトドメを差すが、今日は当然
梨華っちも加護ちゃんもいない。そんな中、冒頭の部分だけ、貴重な「チュッ!夏パ〜ティ(あややソロver.)」を披露
してくれた。当然、会場は沸き返る、沸き返る。
ちなみに、このイベントの来場者数は実に5500人を数えたという。この数は、先程から何度か比較対象
にした一昨年のイベントに匹敵するものだとは司会氏。ハロプロのアーティストも数あれど、ここまでの集客力がある
のは、娘。本隊とあややぐらいである。いよいよエラいことになってきたと感じた次第。
<M.2> トロピカ〜ル 恋して〜る
6月リリースのこの曲は、前作にも増してテンションの高い曲。ハロプロコンサートなどでも披露されて日が浅い
ためか、合いの手などもある程度合っていた。しかし、無駄にPPPHをやろうとする輩が多すぎる感じもする。私は
反対である。立見の芝生席は、スペース的に余裕があったためか、思う存分マイムしていた。傍目に楽しそうだなぁ
と感じた(笑)。
なお、間奏のセリフ部分では、大歓声の中、最後の部分を「みんなのことが、大好きだよ〜!!」とアレンジし、
大評判だった。なかなかの舞台度胸を持ち合わせているとは感じていたが、ますますその感を強くした。
この曲のイベントは、6月中旬に池袋・サンシャインシティ噴水広場で行われた。この日ばかりは仕事があったので
行けなかった。「アイドルイベントの登竜門」とも称されるこの会場に、定員をはるかに超える3800人を集客
し、関係者が「伝説のイベントになる」と言ったというエピソードはあまりに有名。
この曲はオリコン初登場週7位を記録。
<Intermission>
あやや衣装換えのため、少々ブレイク。
しかし、ただ待つだけではつまらんでしょうと、主催側は粋な計らいをしてくれた。入場時のチケット半券で抽選会
をやる、というアナウンスに鼻息が荒くなる観客席であった(爆)。
[4等]シングル3枚の告知ポスターセット…10人
[3等]シングル3枚のノベルティ(プロモーショングッズ)セット…5人
[2等]新曲「LOVE涙色」のPVで使用されたアヒル(爆)…2人
[1等]イベント終了後、あややとツーショット写真撮影!…3人
という具合だった。それぞれファン垂涎モノの賞品ばかり。ことにツーショットの写真などには、言うべき言葉もない。
しかし、会場にいる5500人のうち、幸運を手にするのは、わずかに20人である。
実際の抽選は、各等級ごとに抽選を進め、4等が終わったら3等の賞品を発表、という形式で進められた。私の
座っていたB−5列は、4等で1回かすっただけで後は鳴かず飛ばずであった。しかも、抽選会途中で雲行きが
怪しくなり、大粒の雨が激しく降ってくる有様。会場は瞬時に傘の花がそこかしこで一斉に開いた。ステージも全く
見えなくなった(爆)。
<MC>
あややが再びステージに出てくると、不思議なことに雨が弱まり、やがて止んだ。
お色直し終了後、司会氏とともに、ドラマの話題などを。
10月からはドラマに進出することになっているという。歌手だけでなく、女優業にもいよいよ進出してきたわけで、
大したものである。このステップに到達したのは、なっち・ごっちん・裕ちゃんのみである(ミニドラマ・ミュージカルは
除外)。
<M.3> ○○−女子校生の主張−
先日発売された最新シングルのカップリングである。
ややロックテイストの曲は、後述の「LOVE涙色」のマイナーテイスト同様、あややにとっては初のチャレンジとなる。
歌詞は15歳のあややの等身大を歌っているのかも、と書いたレビューがあったが、さもありなんと思われる。しかし、
普通の中学3年生という時間を送りづらくなったあややは、この歌詞のような生活も難しいのだろうか。
「いつもの仲間 待ってる時間/いろいろ考えたわ/この先の自分の事」
「私は違うと思っていても/周りの人から見たらどうかな?」
「こんなでいいのか わからないけど/私にも夢がある/きっと叶えたい夢が」
思春期の入口に立つ中学生・思春期真っ只中の高校生の気持ちがストレートに反映された歌詞は、見事である。
プロデューサーとしてのつんく♂の力量は、このあたりにも遺憾なく発揮されている。
と、こんなことを頭の片隅で考えている不純なオトナはさておき(爆)、あややはこのややスローな曲を力強く歌って
くれた。つい先日、15歳の誕生日を迎えたばかりのあややだが、一つだけ確かに言えるのは、また一つ、引き出しが
増えたということである。
<MC>
司会氏は引っ込んだまま、いよいよソロでのMCである。
この日はしばらく前から「台風の影響が出るかもしれない」と言われてきており、事実、今朝は強い雨が降ったり
止んだりだったので「お客さんはいっぱい来てくれるのかなぁ?」と心配をしていたという話だったり、実際にこれ
だけの観客を目の当たりにして嬉しそうだったり。残念ながらステージからやや距離があり、双眼鏡も持参して
いなかったため、表情の細かいところまではうかがい知れなかった。遠目に見たところ、はじけるような笑顔でトーク
していたような感じだった。欲目も含むが、多分そうだっただろう(爆)。
<M.4> LOVE涙色
本日のメインは、あくまでこの曲である。
今までの2曲がいずれもドピーカン的なメジャーナンバーだっただけに、そのフィーリングの違いからして歴然。
音楽的な部分に首を突っ込めばセブンスを多用していたり、サビの部分に増3と減7の和音をつけたりと、大人っぽい
部分がかなりフィーチャーされたナンバーになっている。さらに、コーダでの短2度上への転調というのも初めてである
(ただし「トロ恋」でのABメロからサビへの転調は展開と解釈しているため除外)。もう一つ、譜割りの細かさや、音の
動きの複雑さ加減もまた特筆すべき。先程提示した「増3・減7の和音」を含むフレーズでは、半音による動きが連続
しており、難しい。つまり、技術的にも成長していなければ、この曲のリリースはあり得なかったわけである。
とまぁ、楽譜とにらめっこすれば、こんな感じになるのだが。
ついさっきまで「ドッキドキ!LOVEメール」や「トロピカ〜ル 恋して〜る」などを元気いっぱいに歌っていたあやや
だが、この曲ではがらりと雰囲気を変えて歌いきった。あややの歌声と不安定なメロディラインが絡むと、どこかキュン
となるのである。持って生まれた天性の声質というのか、ドラマティックな展開に負けないのである。
会場はまだ合いの手がそれほど統一されていなかったが、唯一サビの部分の振りは全員でやっていた。この振りは
なかなか易しい。ダンス部隊などに到底入れない私でも、何とかなる(自爆)。
<アンコール>
このテのイベントでアンコールを叫ぶことになろうとは、努々思っていなかった(爆)。
しかし、叫んできた。途中での雨で吹っ切れたか、娘。ライブと同等か、それ以上に勢いのあるアンコールであった。
しかし、陰の功労者は、ステージでそのアンコールを盛り立てた司会氏である(大爆)。
<E.1> 100回のKISS
今年の正月にハロプロのコンサートで、あややが披露した曲である。
何と懐かしい!と思った人は、あやや通である。私なんかは、3曲のCDでカップリングにも該当ナシとした上で、
ようやく選択肢に現れたぐらいであるから、まだまだだ。
と、この曲を終わってイベント自体は終了になる、予定だった。
しかし「ファンの方々の熱い気持ちに応え、握手会が開催されることになった」という報が流れたのは、ほんの
数日前のことであった。これから5500人と握手することになるあやや…大変だぞ、こりゃ。
1人3秒だとして、4時間35分…あり得ない。
1人1秒だとすれば、約1時間半。これならあるかもしれない。
と、そんなことを計算しているそばから、また雨が降ってきた。しかも本降りである。こうなってはひとたまりもない
のが野外のキツいところである。あややがいなくなると、途端に雨が降る。全く不可思議だが、現実を見てはグウの
音も出ない。観客席は、またもや傘の花が満開になった。しばらくその状態が続いた。もうズブ濡れであるが、もはや
どうでも良くなってきた。
5分ほどして、あややが復帰してきた。いよいよ握手会のスタートである。
と、まもなく雨足が弱くなり、しばらくすると本当に止んでしまった。おまけに青空まで戻ってきた。もはや神懸かり
的と言うに相応しい晴れ女ぶりである。会場の5500人をしてどうにもならなかった雨を、たった1人で制圧し、さらに
は太陽を呼び寄せる…驚きでいっぱいである。
握手会は、ステージ上に本多芸能スポーツサービス(通称ホンゲー)の方々が控える中、まさにベルトコンベア
方式でサクサクと流されてゆく。あややの前で止まることなど、ほぼ不可能と言ってよい。見ている限り、1人あたりの
停留時間は0.5秒内外、長くて2秒ないぐらいである。これでは何も話せずに終わる可能性90%である。こちらも必
死であるから、待ち時間に頭を回転させるハメになってしまった。
Aブロックの2隊(爆)が進んで、まだまだだなぁ、と思いながら茶をすするジジィkenken(爆)だったが、いきなり
Bブロックの最初が動き出してビックリである。あと10分もしないうちに順番が来る。何か言うべき言葉はないか、
「この間姫路に行ったよ」(素爆)とか、そんなことをくっちゃべるヒマなんぞないだろう。一言、こちらから伝える
だけでよい言葉はないものか…。
そういえば、こうして考えているうちに、隣のブロックから「辻希美」のハチマキをつけてステージに向けて進軍する
イタイ人を見かけた。あれはさすがにルール違反だと思ってしまう。別にあややが2推しであっても3推しであっても
一向に構わないが、今日に限っては、あややのイベントなワケで、あのハチマキは取ってから来て頂きたかった。
そうして思い悩むうち、まもなく我が部隊へも出動が下命される時間となった(爆)。立ち上がったとき、頭の中でジグ
ソーパズルの最後の1ピースがパチンと音を立てて完成するように、明確な答えが思い浮かんだ。これでよし、準備
万端だ。折り畳み傘を収納し、両手を空けて座席を後にした。もう間もなく、握手の瞬間である。
階段を下りながら、前方の流れを再確認する。相変わらずのベルトコンベアであったが、あの言葉を発するだけの
時間はありそうだった。ステージへの階段を上がると、間もなく「現場」である。先程までの雨にぬれていた掌も、ようやく
生乾きの状態である。せめてもの努力で、手を振って乾かしてみるが、大差はなかった(爆)。
そして、現場に到着した。
ベルトコンベアに乗せられても、何とか頑張ってみた。全体の流れを止めることはケンカを売っていると思われる
ので、ちょっとだけではあるが…。目の前に来た。いやぁ、カワイイのぉ!(素爆)本当に細い!私の後ろに
隠れたら、100%隠れてしまう。ちっちゃな、それでいて柔らかい掌の感触、そして、澄んだ瞳。あややをきちんと見
つめながら、先程思い浮かんだ言葉をぶつけた。
「*#&%$@§※♭¥!」
さて、私は一体なんと言ったのか。
それぞれ皆さん伝えたことはあったと思うが、それは自分の中に、ということで。
恐らく、1秒少々のことだったが、満足してEASTを後にした。
幸い、雨は降っていなかったので、さっさとゴンドラの乗り場に移動してしまった。京王よみうりランド駅に降りると、
型のごとくバッタモンの露店が出ていた。しかし、あややグッズだけでなく、娘。グッズも置いてあった。
今日の開催を危惧させた台風15号は、私がEASTを去ってしばらくの午後3時現在、八丈島の南南西約290キロ
の地点にあって北西に向けて毎時20キロで進んでいたらしい。中心気圧950hPaの強い台風である。台風において
危険半円とされる東側半円の北側の縁がかかっていたEASTで、無事にイベントが終了できたことは、まさに
「神懸かり的」というに相応しいものだった。
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