ある夏の日の飲み会の事じゃった。 私のほかにナガルさん、もんけさん、緋色さん。私達は飲みながらイラストを描いたりして楽しんでいた。いわゆるスケブ大会と言う奴だ。 ゴミ画を書きなぐる私をよそに、巨匠達は素晴らしい作品を作り出す。その様子を目の当たりにしたヘベレケ最高潮の私はたいそう感激し、「に、にひるだをかいてくらたい」とからんだ事しか覚えていない。 「あ、そろそろ終電なんで帰ります。ああハイハイ、オーツカさんには改めて似蛭田描いて送りますよ。どうどう。」 席を立ったのは緋色さんだった。泥酔状態のカワイソウな私(の面倒を見る残されたナガルさんともんけさん)を気遣って、私をなだめて帰って行った。 エアシップ オン ザ スタジアム (春・開幕編) 実況: 「皆様こんにちは。レイカーズの本拠地開幕戦は対マリーンズ、昨年の覇者を迎えてドームから生放送でお伝えいたします。 さて今年のレイカーズ、出場選手には昨年と大きな変化はないようですが、強いて言うならキャッチャーの筋がクリーンアップの5番に上がりましたねぇ。」 解説: 「ええ、これは筋君を打撃の面でも大きな戦力として期待しているのが分かりますね。」 実況: 「筋選手は昨年のオフに結婚して公私共に絶好調と言ったところでしょうか。」 解説: 「正直キャンプの調子ではどうかと思ってたんですが、先日の開幕戦…敵地の開幕戦ですね、あそこでしっかり結果を出しましたから、どんどん調子付いて欲しいですね。」 実況: 「その通り、開幕戦では筋選手の逆転のツーラン、第2戦では先制タイムリーと、幸先良いスタートを切ってこの本拠地へ戻って来たレイカーズ。 さて、試合開始の時刻が迫って参りました。始球式です。 ひときわ大きな歓声がドームにあがります。 世界ミドル級チャンピオン、似蛭田妖さんを迎えての始球式、受けるのは先程の会話にも紹介しました筋捕手です。」 ![]() 実況: 「おっと似蛭田さん、筋選手のサインに首を振って駄目出しをしてますね。筋選手もしきりにベンチを伺っているそぶりを見せて…、ああ、ベンチのコーチも笑いながら何かサインを出してますよ。」 解説: 「観客には伝わってますか…あ、場内笑ってますね。マウンドの投手も笑ってます。」 実況: 「ようやく筋選手のサインに首を縦に振って、さぁ、投球フォーム。…投げた!」 (ドーム内、大拍手) 解説: 「長い始球式でしたねぇ。このコント、かなり打ち合わせしたんでしょうね(笑)」 実況: 「筋選手がマウンドまで行って握手、この二人は同じ高校の出身なんですね、息も合っているはずです。大歓声の中似蛭田さんが退場しました。ボクシング、世界ミドル級チャンピオンの似蛭田妖さんをお迎えしての始球式でした。 さぁ、始まります、レイカーズ対マリーンズ第1回戦、本拠地開幕戦です。」
うふ わたしだけのも・のー♪ 初めて見たときにはマジ心臓バクバクして目をあわせられなかった… こんなに丁寧に描いていただいたので、是非ともみせびらかしたくなっちゃったのだ。 いや、始球式の妄想はちょっと悪ふざけしちゃったかな。似蛭田がユニフォーム着るとしたら始球式しかないかと思って。依頼したら「あ、俺、アレやりたい、よくピッチャーが首振ってるとこ。」って快諾してくれた、って設定です。 マウンドで握手する時、筋「何今の球!パーム!?」似蛭田「悪ぃ悪ぃ、なんか、指んトコひっかかっちった!」…なんて会話も考えてしまったよー。 ところでミドル級とかってよくわからないから突っ込まないで下さいね。 書き終えて数年たった物語を書く事が出来た事も、嬉しくてたまりません。 本当に嬉しいプレゼントありがとう、緋色さん。 てゆーか、書いとけ、藤田投手にファンレタァ! 20051210 ナガレバヤシ |