エアシップ オン ザ スタジアム (シーズンオフ)
素敵なイラストをメグリさんからいただきました!

めちゃめちゃビビった。
だってね、このイラストは私が頭で描いていた2人のイラストに、余りにも理想通りで。
20031025 メグリ様より
添付は小説を読んでの,私なりの筋・大場です。
「何よ?」
「なんでもないよ」
って,そんな感じで。
ホームユニフォームの良い資料が手元に無くスタジャン。
レイカーズの帽子のロゴが分からずキャスケット。
モノクロですが,よろしかったらもらってください。
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もらうもらう! もらっちゃうよ!! 遠慮って言葉知らねぇし!!
なんて言うのかな。大場のこの表情。機嫌悪いのか、やりこめられたのか。それを包んでいるかのような筋の余裕の表情がたまんないんだぁー。
もう真面目に嬉しかったよ。っちゅーか貴女のファンで良かった私。メグリさん、本当にありがとうございました。
エアシップ オン ザ スタジアム (シーズンオフ)
シーズンが終わっても色々な試合がある事を知った。
両リーグの若手選手が行うリーグ戦。若手の試合だっちゅーに、ほとんど1軍のあんたが出てんのは反則って気がしなくはないんだけど。
勝ち負けなんかはどうでも良くて(良くないか・笑)、ファンが楽しみにしているのは選手とのスキンシップ。いわゆる「出待ち」なのかな、2軍球場から寮へ帰る坂道で、好きな選手をつかまえてはサインをもらう。
まぁ、とりあえずサイン。でも本当は好きな選手が近くにいるのが嬉しくてたまらない。大きい背丈。がっちりした体。女じゃなくったって惚れ惚れするよ。事実男の人も多いし、あちこちで「でけー」「すげー」って声があがってる。
そして、ひときわ大きい歓声があがる。言わずと知れた、1軍の正捕手だ。
…。 おーおー、鼻の下のばしちゃって。
やきもちなんかやいてないけどね。だってあたし、あんたの彼女だもん。
…あら、まぁ、彼女だって。そんな単語、いつ以来だろう。
ちょっと前のあたしならそんな単語使いもしない。「あんたのオンナ」って感じか。
あたしは寮の玄関の前に立って選手達が引き上げて行くのをぼんやりと見ていた。
すると、急に目の前で顔を覗き込まれる。
「!」
「寒くなかった?」
「全然!」
秋の球場は寒い。夏の熱闘が嘘のよう。でもあたしはあんたを見に来てしまった。
筋は早く寮に入れば良いものを、嬉しそうにあたしを見ている。
「何よ?」
「なんでもないよ」
…わかる。あたし、こんなにもあんたに好かれてる…。
こんなに幸せなのもいつ以来かわからない。
ちょっと昔のあたしなら、建物の陰に誘い込んでキスでもした。色目使って指を舐めて、足を絡めて…。ドロドロと、愛欲のままに。
いつ以来だ、こんな純情と幸せ。
あんた、アイドルだし。でもあたしみたいないちファンにも声をかけてくれる。
じゃぁ、あたしはこう言おうか。
「筋選手、サインして下さい。」
サインペンも何も持ってないあたしに筋は微笑む。
そしてあたしの手のひらをつかんで、指で大きく「54」と書いた。
20031208 ナガレバヤシ
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